私たちを苦しめる「幸せ神話」
- cli162
- 2024年11月1日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年11月17日

周りが描く「幸せ」の姿が、私たちをどれほど追い詰めるか。その“幸せ神話”の圧力が、時に心に大きな負荷をかけます。特に女性に向けられた「家族」「育児」「完璧な生活」の理想が重くのしかかり、生きづらさを感じることも少なくありません。そんな中で、心にゆとりを持ち、自分を受け入れることの難しさを感じる女性たちが多いのも事実です。
実際、出産や子育てという人生の大きな節目が、心の不調を引き起こすことがあります。産後うつや、出産をきっかけに統合失調症を発症してしまう女性もいます。また、未婚のまま年齢を重ね、家族が年老いていく中で、自分の将来に不安を抱く女性も少なくありません。こうした生きづらさを抱える方々のために、2025年春、医療法人社団タマル産婦人科のもとで女性専用の精神障害者グループホームを開設することとなりました。
このグループホームでは、出産後のうつや統合失調症といった女性特有の心の課題に対して支援を行います。もちろん、64歳までの未婚の女性も対象です。心の病が再発しやすい家庭環境には、「高EE(強い感情表出)」と呼ばれる特徴があることが報告されています。つまり、強い感情や期待がぶつけられる環境にあると、心の負担が増してしまうのです。そうした方々には、親元を離れて1人暮らしを選ぶことで、心が穏やかになる場合も多いのですが、いきなり1人で生活するのは不安が伴います。そこで提案したいのが、このグループホームでのルームシェア生活です。
ここでは、食事などの家事をサポートしてもらいながら、少しずつ自分のペースで生活スキルを身に付けられます。最初は頼ることも、支えを受けることも全く構いません。それを土台に少しずつ自分でできることを増やし、そして自己肯定感を育んでいくのです。
さらに、グループホームではソルフェジオ周波数の音楽などを取り入れて、リラックスできる空間作りにも努めていきます。心に静寂をもたらし、無理なく新しい一歩を踏み出せるように支援します。
「幸せはこうあるべき」という神話に囚われず、自分らしい幸せを見つけるために。新しい環境で、あなたがあなたらしく生きることを心から応援しています。